GRADUATE SCHOOL OF HEALTH SCIENCES
MORINOMIYA UNIVERSITY OF MEDICAL SCIENCES

新着情報

保健医療学研究科 保健医療学専攻(修士課程)

学位:修士(保健医療学) 修業年限:2年

保健医療学専攻長からのメッセージ

保健医療学専攻[修士課程]の特長は、さまざまな医療資格を持つ大学院生がひとつの専攻内に在籍することによって、本学全体の独創的な取組みでもある多職種連携のコンセプトを理解し、互いの職種・職域を尊重しながら科学的かつ包括的な観点から医療を見つめ実践できる能力を培うことです。さらに2024年度からは「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」の一環としてインテンシブコース特別授業を開講することとなりました。医療施設、教育研究機関、あるいは健康関連企業において、研究マインドをもつ専門職業人として活躍できる人材を育成することに努めています。

山下仁 教授

保健医療学専攻[修士課程]の特色

科学的思考と臨床の視点の融合

学術論文を読解し研究手法を習得することにより研究マインドを身につけるとともに、医療における臨床的な観点を踏まえた包括的な視野をもつ、すなわち現代の医療の基本である「エビデンスにもとづく医療(EBM)」の実践をめざした授業科目を設けています。

健康増進領域と健康回復領域

2つの領域のうち、いずれかを主たる領域として選択し、専門分野における臨床的な理解を深めるとともに修士論文執筆に必要な知識と技術を身につけます。

多職種の交流と連携

さまざまな医療資格を持つ院生との交流や意見交換を通して、価値観の多様性や多職種連携の重要性を学びます。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

  1. 1年次前期に必修共通科目(保健医療研究方法論、補完統合ヘルスケア特論)でEvidence-Based Medicine(EBM)、研究手法、研究倫理及び多元的医療システムに関する基本的な概念と知識を、また1年次前期または後期の選択共通科目で保健医療教育、看護の理論と研究法、東洋医学史、生活の質(QOL)の評価法、英語文献などのいずれかの専門知識を習得させ、専門科目を履修するにあたっての知識・技術・倫理の基盤を築く。
  2. 専門科目を特論科目、専門演習、特別研究に区分する。
  3. 特論科目を健康増進領域と健康回復領域に区分し、いずれかを主たる領域として修士論文執筆に必要な専門的知識と技術を身に付ける。
  4. 1年次通年の専門演習において、臨床系演習として症例の集積と分析を行うか、基礎系演習として実験手法トレーニングまたは英語文献読解トレーニングを行う。いずれも特別研究を遂行するために必要な具体的手法の習得である。
  5. 2年間を通して実施する特別研究において、保健医療に関する研究テーマを決定し、先行研究レビュー、研究計画立案、倫理審査書類作成、研究の実施、データ解析、解釈と考察、そして修士論文執筆まで、保健医療研究の一連の過程を体得させる。

教育方法

  1. 講義か演習かにかかわらず少人数で対話形式の指導を行い、学生の自発的学習、課題発見、解決模索の態度を重視し促す。
  2. 専門演習では、基本的に特別研究のテーマと一貫性のある内容とする。
  3. 特別研究では、保健医療研究の基本的な知識・技術を身に付けるコースワークから徐々に実践的なリサーチワークに移行させる。移行期は1年次後期とし、学生個別の能力と成長度に合わせて調整する。また、客観的評価とフィードバックができる公聴会を毎年設ける。1年次は中間報告会、2年次は成果発表会とする。
  4. 研究者としての倫理観を養い、研究公正の重要性を自覚させるために、学内研究倫理セミナーまたは研究倫理eラーニングを毎年受講させる。

学修成果の評価方法

  1. 各科目のシラバスに定める成績評価法にもとづき評価する。
  2. 共通科目、特論科目及び専門演習においては、授業中の質疑、意見、討論の内容、及び提出されたレポートの内容を重視する。
  3. 特別研究においては、修士論文の内容だけでなく、当該テーマに関連して在学中に行った学会や研究会での活動内容、及び公聴会における発表と質疑応答の内容も評価材料とする。

授業科目

授業科目

共通科目

保健医療研究方法論
生物統計学特論

保健医療教育特論
英語文献講読
プログラム言語特論
補完統合ヘルスケア特論

東洋医学史特論
質的研究方法論
リハビリテーション教育学特論

専門科目 健康増進領域

人体構造学特論
運動生理学特論
栄養・代謝生化学特論
放射線安全管理学特論
心身健康科学特論

バイオメカニクス健康科学特論
発達支援リハビリテーション特論
鍼灸健康科学特論
生体防御系臨床鍼灸学特論
介護予防学特論
医療画像処理学特論

健康回復領域

リハビリテーション学特論
内部障害理学療法学特論
神経系理学療法学特論
運動器系理学療法学特論
難病リハビリテーション特論
認知症作業療法学特論
血液学特論
臨床検査画像診断学特論
医用機器計測制御学特論

シミュレーション医工学特論
医療画像解析学特論
放射線治療技術学特論
現代臨床鍼灸学特論
緩和ケア鍼灸学特論
古典臨床鍼灸学特論
柔道整復学特論
診療画像検査学特論
医療画像読影技術学特論

特別研究と
演習領域

専門演習

特別研究

修了に必要な単位
[共通科目] 8単位以上 [専門科目] 12単位以上 [特別研究と演習領域]10単位(必修)
[合計] 30単位以上

修了生の主な研究実績

特別研究(修士論文)テーマ

  • 頚髄損傷者の呼吸と嚥下の協調性に関する検討
  • 通所リハビリテーション利用者における作業の視点で捉えた買い物と主観的健康感との関連性
  • 慢性甲状腺疾患におけるShear wave elastographyの有用性
  • 慢性心不全モデルラットの運動時換気決定機構の定量評価法開発に関する研究
  • 組織間の滑走性評価方法の開発
  • 妊娠期から産後1ヶ月の精神的健康度とレジリエンス、育児負担感の関連-不妊治療を経て育児をする母親からの一考察-
  • 鍼治療と肝炎感染の関連性に関する文献レビューにおける要約バイアスの影響
  • 女性の腹圧性尿失禁に対する骨盤底筋群エクササイズの検討
  • 訪問リハビリテーションにおけるウェアラブルセンサーでの動作解析
  • 精油の芳香刺激に対する生体反応の新しい定量評価法の開発と効果検証に関する研究
  • 安定期COPD患者の身体活動に影響を及ぼす関連因子の検討
  • 鍼灸研究所開設以前の代田文誌カルテのデータベース化および分析
  • 更年期周辺期にある女性の生活習慣、生活習慣病と更年期症状との関連検討
  • 肩こりに対する鍼治療の効果:システマティック・レビューおよびメタアナリシス
  • 炎症筋肉組織への間欠的灸刺激による炎症機転を介した筋肉再生分子メカニズムの検討
  • 各種sham鍼対照ランダム化比較試験における鍼の効果量の違い:メタアナリシスによる検討
  • ネーザルハイフロー併用下での運動が骨格筋組織酸素化に与える影響
  • 超音波診断装置によるばね靭帯機能の解析
  • ストレスと舌所見との関連性-質問紙、心拍、唾液および舌写真による検討-
  • 嚥下姿勢が嚥下機能に及ぼす影響について-呼吸と嚥下の協調からみた誤嚥リスク-
  • 作業療法士による地域小学校支援に必要な知識と視点~保育所等訪問支援事業の経験者の語りの分析~
  • 変形性膝関節症における膝蓋下脂肪体に対する低出力超音波パルス療法と運動療法との併用効果
  • 慢性腰痛と片頭痛に対する鍼治療における臨床的経穴特異性:システマティック・レビュー及びメタアナリシス
  • 伸縮性ひずみセンサを用いた足部動作解析手法の確立
  • 電気刺激誘発性掻痒の及ぼす鍼刺激の影響

修了後の進路

修了生の主な進路先

  • 大阪市立大学大学院 博士課程(進学)
  • 森ノ宮医療大学大学院 博士後期課程(進学)
  • 和歌山県立医科大学大学院 博士課程(進学)
  • 愛媛県立中央病院 漢方内科鍼灸治療室 臨時職員
  • 森ノ宮医療大学(教員)
  • 森ノ宮医療学園専門学校(教員)
  • 大阪footクリニック
  • 森ノ宮医療大学附属ベイクリニック
  • 近畿大学病院
  • 宝塚医療大学(教員)
  • 森ノ宮医療大学研究員
  • 大阪乳児院
  • ロート製薬株式会社 スマートキャンプうめきたホリスティックラボ
  • 医療法人徳洲会 徳之島徳洲会病院
  • 医療法人徳洲会 八尾徳洲会総合病院
  • 独立行政法人地域医療機能推進機構 星ヶ丘医療センター

修了生VOICE

鍼灸がより身近なものとなるよう、
エビデンスに基づいた正しい知識を広めたい

森ノ宮医療大学 鍼灸学科を卒業後、同大学院の修士課程へ進学、愛媛県内の病院 などで臨床研修を重ねました。現在は、鍼灸学科の教員として活動しています。学部時 代、ひとつの疾患や症状に対して治療者ごとに異なるアプローチが存在することから、 鍼灸の奥深さと難しさを実感し、より専門的に学びたいという思いで大学院進学を決 意しました。以降、鍼灸治療の科学的根拠(エビデンス)を正しく「つくる」「つたえる」 「つかう」ため、診療ガイドラインへの反映や最適な治療法の検証といった研究に取り 組んできました。こうした成果が、医療者だけでなく患者さんも鍼灸治療を正しく選択で きる環境の整備に寄与することを期待しています。大学院在学中はまだ十分な成果に は結びつかなかったものの、今後も研究活動を通じて鍼灸の正しい知識を広め、医療 の一選択肢として多くの患者さんに活用されることをめざしていきます。

大川 祐世さん

大川 祐世さん

2025年度 大学院説明会

実施日

7/20(日)、8/24(日)、11/9(日)
15:00~16:00(14:30受付開始)

場所

森ノ宮医療大学(受付:イーストポート)

申込フォーム

上記日程で参加できないため個別相談をご希望の方

個別相談を承ります。下記の項目を入れて、本学宛にメールにてお申し込みください。
担当教員より直接連絡しますので、個別相談の日時や相談方法(メール・オンライン・対面など)を調整ください。

森ノ宮医療大学 入試課

[E-mail] univ@morinomiya-u.ac.jp[TEL] 0120-68-8908
※下記の項目をご記載ください。

1.【件名】に「大学院説明会」と記載 
2.相談を希望する教員名(決まっている場合のみ) 
3.研究テーマ
4.第一志望専攻名 
5.保有(取得見込み)の医療系資格
6.希望するご連絡方法、時間帯
7.個人情報(氏名、フリガナ、最終学歴、メールアドレス、住所、電話番号、職業)

大学院紹介動画/入試説明動画

大学院の概要や入試情報を動画で説明しています。個別相談会に参加する前に、各専攻の詳細や入試概要については動画で確認するようにお願いします。

2026年度 大学院パンフレット

大学院パンフレットをWeb上でも公開中です。
大学院の特色や学びについて詳細な情報をご覧いただけます。

大学院パンフレット

教育訓練給付制度(一般教育訓練)指定講座認定

本学の保健医療学研究科 保健医療学専攻(修士課程)は「一般教育訓練給付制度」の指定講座です。社会人または社会人経験のある方は、雇用保険の被保険者期間など一定の条件を満たすことで、支払った教育訓練経費(入学金および授業料)のうち、20%(最大10万円)が支給されます。

■支給の手続き

※全国のハローワークの所在地はコチラからご確認ください。

■指定講座番号のご案内

教育訓練施設名:森ノ宮医療大学
一般教育訓練講座の名称:森ノ宮医療大学大学院 保健医療学研究科 保健医療学専攻 修士課程
指定講座番号:2722005-2320022-9

■明示書の公開

指定教育訓練の内容や教育訓練経費の範囲等に関する事項をまとめた「明示書」を次のとおり公開します。

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