医療系総合大学で看護・理学療法・作業療法・臨床検査・臨床工学・診療放射線・鍼灸を学ぶ

RESEARCH ACTIVITY

研究活動 RESEARCH ACTIVITY REPORT

学術論文

「平均赤血球色素量と赤血球の分布」と「血液透析患者の死亡率」との関係

(Association Between the Distributions of Mean Corpuscular Hemoglobin and Red Blood Cell, and Mortality in a Cohort of Hemodialysis Patients: A 3- Year Retrospective Observational Study.)

掲載誌:International Journal of Biomedical Engineering and Clinical Science. 2020

慢性腎臓病の患者様では、赤血球を産生する働きを促すエリスロポエチンというホルモンが十分に産生されないため貧血がおこる。このようにしておこる貧血を「腎性貧血」という。腎性貧血の治療には、エリスロポエチン製剤や鉄剤といったお薬を使用し、血液中のヘモグロビンの値をコントロールしていく。ヘモグロビンは血液中の酸素を運搬する役割をするタンパク質である。本研究は、ヘモグロビンの値が目標値に到達するためには、ヘモグロビンの構成要素である平均赤血球色素量(MCH)と赤血球数(RBC)がどのような値で分布しているのがよいのかということを検討した研究で、研究結果は臨床的意義が期待されると認められ専門誌に掲載された。

辻 義弘先生

臨床工学科
辻 義弘先生[准教授]

人工心肺離脱後に静脈-静脈体外式膜型人工肺への一時的移行により左肺全摘後患者に対する右小開胸心臓弁膜症手術を実現した一例

掲載誌:Extra-Corporeal Technology 2020

近年、低侵襲心臓手術:MICSは保険診療点数の改定や、早期リハビリ・早期退院も可能であり患者への浸透も深まり増加傾向にある。しかしながら、MICSの問題点は術前からの肺機能の検討や手術中出血など様々な場面で影響があるとの指摘もある。手術は右肺を虚脱させた状態での胸腔内止血確認操作が必須で、片肺換気で全身酸素化を維持するのが困難な肺機能低下患者ではMICSは適応外とされてきた。我々は、人工心肺終了後に一時的呼吸補助として体外式膜型人工肺(ECMO)に侵襲なく切り替える方法を考案し、左肺全摘後の患者に対して本法は簡便に導入でき呼吸機能低下症例に対するMICS適応拡大に寄与する事が期待される。

加納 寛也先生

臨床工学科
加納 寛也先生[准教授]

大腿骨転子部骨折における滑走性と大腿外側部痛の関係

Relationship Between Gliding and Lateral Femoral Pain in Patients With Trochanteric Fracture

掲載誌:Archives of Physical Medicine and Rehabilitation 2020
Kawanishi K, Kudo S, Yokoi K.

大腿骨転子部骨折は高齢者の3大骨折に含まれ、リハビリテーション場面で頻繁に遭遇する疾患です。術後の歩行時には大腿外側部に疼痛が生じることが多く、日常生活に支障を来し、治療にも難渋します。このように大腿外側部の疼痛は重要な症状の一つではありますが、発生要因が明らかではありませんでした。我々は臨床での経験をふまえて組織間の滑走性に注目し、評価方法を確立してきました。本研究では、歩行時の大腿外側部の疼痛が重度な症例ほど、組織間の滑走性が低下していることや2つの因子(滑走性と痛み)の改善度が関連することを明らかにしました。この結果は大腿骨転子部骨折後の理学療法に貢献できる内容としてリハビリテーション医学の専門国際誌に掲載されました。

工藤 慎太郎先生

理学療法学科
工藤 慎太郎先生[准教授]

足部機能に基づいた足部タイプの分類による、足部の運動学と足内在筋の形態の比較

Comparison of foot kinematics and the morphology of intrinsic musculature of the foot using a foot-type classification based on function.

掲載紙:Journal of Physical Therapy Science 2020
Kudo S, Sakamoto K, Shirakawa T.

足部のタイプ分類としては土踏まずがなくなった扁平足や甲高になったハイ・アーチ、足の甲が横に広がった開帳足という分類が従来から用いられてきました。扁平足はケガをしやすいかは議論が分かれる現状です。これまで私たちは扁平足の有無に注目し、歩行中の足部の挙動に注目してきましたが、扁平足とそうでない足の違いは明らかではありませんでした。そこで従来から行われている扁平足か正常足かというアーチの構造による分類に、歩行中の三次元動作解析結果から足部機能に基づく分類を組み合わせることで、歩行中の蹴り出し時にアーチの剛性が高まる扁平足では、歩行中のアーチの低下が大きく、小趾外転筋という足部内在筋の厚みが減少していることが分かりました。この成果は、扁平足であっても蹴り出し時の足部機能を改善することで、スポーツ障害を予防できる可能性につながります。
この研究は日本学術振興会科学研究費助成金 若手研究「ランニング障害を引き起こす足部typeの解明-足部機能に基づく足部分類の開発-」の一環として行われました。

工藤 慎太郎先生

理学療法学科
工藤 慎太郎先生[准教授]

レスパイト入院における重症心身障がい児の家族から信頼を得るための経験豊富な看護師のかかわり

Expert nurses gaining the trust of families with children with severe motor and intellectual disabilities in respite hospitalization.

掲載誌:日本小児看護学会誌 2019
徳島 佐由美, 藤田 優一, 藤原 千惠子

近年、在宅で生活している重度の障がいを持つ子ども(重症児)は国内外で増加している。重症児を在宅でケアする家族は疲れており、家族の休息のための一時的な入院(レスパイト入院)が求められている。重症児のレスパイト入院では、在宅での生活背景の違いからケアがその子に応じたものが必要である。そのため看護師には高いスキルが求められ、同時に短期間で家族からの信頼を得るかかわりが重要になっている。本論文では、経験豊富な看護師の重症児の家族から信頼を得るためのかかわりについて、質的研究法を用いて明らかにし、専門誌に掲載された。

徳島 佐由美先生

看護学科
徳島 佐由美先生[講師]

「Factors associated with diminished cough intensity in community-dwelling elderly using day care services: A pilot study.」通所介護を利用する地域高齢者の咳嗽力低下に関わる要因について~パイロットスタディ~ 

掲載誌:Journal of Aging Research & Clinical Practice.Volume 8, 2019
R. Mikiya, C. Momoki, D. Habu.

近年、サルコペニアに該当する高齢者では、呼吸筋の強さと耐久性が低下すると言われている。本研究では、通所介護を利用する地域高齢者の咳嗽力低下に影響を及ぼす要因について明らかにすることを目的とした。対象は、通所介護事業所を利用する65歳以上の要支援、要介護認定男女高齢者61名とした。咳嗽力は咳嗽時最大呼気流速cough peak flow(CPF)で評価した。結果、CPFの低下について、サルコペニアが独立して関与していることが明らかとなった。また年齢、性別、栄養状態との関連もみられた。CPFは、サルコペニアを呈していると低下し、高齢、低栄養、または女性の場合、将来の肺炎などへのリスクにつながる可能性が示唆された。

三木屋 良輔先生

理学療法学科
三木屋 良輔先生[教授]

看護系大学の学生における看護プロフェッショナリズムの認知

Recognition of Nursing Professionalism in Undergraduate Nursing Students

掲載誌:日本医学看護学教育学会2018
西川 美樹, 細田 泰子, 紙野 雪香

プロフェッショナリズムとは、専門職固有の態度や行動を特徴づけ、患者・社会からの信頼形成のために必要不可欠なものである。そして、その形成のためには基礎教育は重要な位置づけにあるといわれている。本研究では、基礎教育課程にある看護系大学の学生が、その学習プロセスの中で、看護プロフェッショナリズムをどのように意味づけて捉えているのかについて調査した。学生は、【信頼形成の基盤となる態度】【相互作用の促進をめざすアプローチ】【医療チームの一員として果たすべき責務】について認知しており、その認知のためには教員や臨地実習における看護スタッフは、ロールモデルとして重要な位置づけにあることが明らかになった。このことは、医療職業人を育成する立場にあるわれわれ大学教員としてのあるべき姿や、その教育的示唆を得ることの出来た研究であるといえる。

西川 美樹先生

助産学専攻科
西川 美樹先生[講師]

急性A型大動脈解離に合併した内頸動脈血流障害に対する早期脳再灌流法とrSO2測定の有用性について

掲載誌:Extra-Corporeal Technology 2018

急性A型大動脈解離は緊急手術を要する重篤な疾患である。発症時に3~7%で脳血流障害を合併すると言われており、きわめて予後不良であり早期発見・早期再灌流が重要である。我々は急性A型大動脈解離に内頸動脈の血流が阻害され前額部局所酸素飽和度(rSO2)が左右差を認めた脳灌流障害を合併した症例に対し術前から早期再灌流を施行し脳虚血の軽減を図った。施行した患者に対して脳虚血時間の短縮を図った症例では、人工心肺使用下で大動脈人工血管置換術後でも合併症なく意識清明で軽快退院となった。脳血流障害を認める患者にrSO2で左右差を認める症例には早期脳再灌流の有用性が示唆された。

加納 寛也先生

臨床工学科
加納 寛也先生[准教授]

「Wound healing potential of lavender oil by acceleration of granulation and wound contraction through induction of TGF-β in a rat model」

(創傷モデルラットにおけるLavender精油の創傷治癒促進効果)

掲載誌:BMC Complement Altern Med. 2016
森 美侑紀
川畑 浩久
青木 元邦

近年糖尿病や動脈硬化などに伴う壊疽や褥瘡など、治癒困難な難治性創傷が問題となっている。そこで今回私たちはアロマセラピーで用いるLavender精油の創傷治癒促進効果に着目し検討を行った。その結果、Lavender精油は創傷治癒の鍵となる分子TGF-βの遺伝子ならびに蛋白の発現を上昇させることを見出した。さらにTGF-βは線維芽細胞に作用し、コラーゲンの産生を高めることで、創の閉鎖を促進させることも示した。この結果は植物精油の生体に対する作用を分子レベルで示すとともに、難治性創傷を含めた創傷治療におけるアロマセラピーの有効性を示す内容として、専門国際誌に掲載された。

森 美侑紀先生

大学院
保健医療学研究科
森 美侑紀先生[博士(医学)/教授]

学会発表

「SARAHエクササイズプログラムの邦訳と実践での課題」

第64回日本リウマチ学会総会・学術大会(2020/8/1-9/15).共同演者:松尾絹絵、島原範芳、佐浦隆一.

関節リウマチのリハビリテーション治療として、生活を支える「手」に着目したハンドエクササイズ・プログラム「Strengthening and Stretching for Rheumatoid Arthritis of the Hand (SARAH)を、原著者らの許可を得て邦訳した。SARAHは、関節可動域と筋力を改善・強化する11種目のエクササイズで構成されている。12週間、作業療法士・理学療法士とともに実践とゴール設定を行い、終了後も自宅で毎日エクササイズを続けていただくというプログラムである(Lamb,2015)。本報告では、この邦訳の過程と、臨床での実施に関する療法士へのアンケート調査の結果を報告した。アンケートの結果から、備品の購入手段と病院等施設での診療報酬に関する問題点が明らかとなった。今後は、より実践しやすい提供方法を見出すために、調査と検証を続けたいと思っている。

作業療法学科
中村 めぐみ先生[講師]

受賞

「生活目標設定手法」を用いた多職種協働による 介護予防ケアマネジメントの効果に関する研究

学術誌『作業療法』38 巻 最優秀論文賞 2020

介護が必要になるリスクの高い高齢者が、週1回3ヶ月間、再び元気な生活ができるようになる方法を学ぶ介護予防教室がある。
2016年に大阪府和泉市の介護予防教室において高齢者が再び活動的な生活を再構築するための面接法(生活目標設定手法)を考案した(Yuri et al)。これは作業療法の様々な手法をアレンジしたもので、高齢者が行いたい役割活動や趣味活動等を明らかにし、介護予防教室に参加するための目標として設定するものである。
今回は、生活目標設定手法を用いて関係職種と連携する方法(C-LGST)を考案し実践したものである。その結果、要介護になるリスクの軽減の持続効果と、生活の質(Q O L)の向上を報告した。
地域包括ケアにおける作業療法の有効性と関連職種に対する作業療法の理解を促す報告として価値を認められ選出された。

作業療法学科
由利 禄巳先生[教授]

情報通信機器を活用した総合周産期母子医療センターの夜勤帯シフトにおける助産師の滞在場所と滞在時間の分析

Analysis of midwives’ locations and durations in the night shift of the Perinatal Medical Center using information and communication equipment.

発表学会:第8回看護理工学会 学術集会 研究奨励賞受賞 2020
共同研究者:齋藤いずみ1)、大滝千文1)、和泉慎太郎2)
     1)神戸大学大学院保健学研究科、2)神戸大学大学院システム情報学研究科

助産師の適正な人員配置や主体的な妊産褥婦への関わりは、周産期死亡率や帝王切開率、過度な医療介入の低下につながると報告されている。しかし、わが国では助産師の適正配置に関する明確な基準が設けられていないのが現状である。本研究では、「看工連携」のもと情報通信機器を活用し、従来の研究技法では困難であった病棟全体で行われている看護の実態を同時に測定しその全容解明を目指した。助産師適正配置の検討のために、総合周産期母子医療センターの看護を可視化した本研究成果は学会で評価を得て研究奨励賞受賞に至った。

西川 美樹先生

助産学専攻科
西川 美樹先生[講師]

JRC2020「学術賞」受賞(日本ラジオロジー協会主催)

本大会は、日本医学放射線学会(JRS)、日本放射線技術学会(JSRT)、日本画像医療システム工業会(JIRA)、日本医学物理学会(JSMP)の4団体が共同で開催する年に一度の大規模な学術大会である。これまでの宿題報告、学会誌・英語論文誌の執筆、学術大会におけるパネリスト経験など、数多くの功績と実績が評価され、JSRT(日本放射線技術学会)の「学術賞」を受賞した。

放射線治療専門放射線技師に求められる高精度放射線治療における物理・技術的品質保証

Integrated Quality Assurance of high-precision radiotherapy for Radiotherapy technologist

日本放射線技術学会第73回総会学術大会宿題報告 2017

放射線治療患者数の増加と高精度放射線治療の普及にともなって、診療放射線技師の診療業務は質・量ともに増大した。それにともない、直線加速器装置や治療計画装置における専門的知識を基本として経験とデータ蓄積を包含した物理・技術的スキルが求められる。また、照射期間中の患者との信頼関係は、治療を安全に完遂する上において重要なポイントであり、コミュニケーション能力、認知・接遇能力などノンテクニカルスキルの向上と医師や看護師とのチーム医療体制の構築がポイントとなる。高精度放射線治療時代を向かえた放射線治療を専門とする診療放射線技師において必要かつ求められるテクニカルスキル、ノンテクニカルスキルとは何かについて実践例を通して報告を行った。

奥村 雅彦先生

診療放射線学科
奥村 雅彦先生[教授]

NHK厚生文化事業団 ニューウェーブ賞(特別賞)受賞  2018年12月

「また、サーフィンしたいなあ・・・」という元サーファーであった認知症の人のつぶやきが発端となり、大阪の当事者団体と三重県志摩市の当事者団体や行政等が連携し、翌年の夏に若年認知症の人のサーフィンプロジェクトを実施することになり、私自身も企画の段階から関わらせていただきました。無理とされがちな本人の夢を聞き流さず、地元の地域包括センターや市民病院、医学部学生、サーフィン連盟、認知症介護指導者など多岐にわたる人々が夢の実現に向けてすばやく連携し力を合わせた結果、認知症の当事者3人らがサーフィンを楽しむということができました。この取り組みが、認知症の人にとってのやさしいまちを実現していくステップアップにつながっていると認められて、2018年のNHK厚生文化事業団「認知症にやさしいまち大賞」でニューウェーブ賞をいただきました。
これからも、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりの一翼を担えるような取り組みを継続していきたいと思っております。

松下 太先生

作業療法学科
松下 太先生[教授/博士(医学)]

慢性的足関節不安定症の振り向き動作時の足部挙動について

第43回日本足の外科学会 5th Ankle instability group annal meeting合同学会 ベストポスター賞 受賞 2018

今回の研究は慢性足関節不安定症(CAI)という病態に着目した研究です。スポーツでは足首の捻挫は頻度の高いケガで、“たかが捻挫”という誤った認識が多いのもこのケガの特徴です。しかし、足首の捻挫は、足の靭帯損傷であり、私達の先行研究では繰り返すことで、慢性的に疼痛が生じたり、不安定性がでたりするだけに留まらず、足の健康感を低下させます。
これまでジャンプの着地動作やランニング中のCAI症例での足部・足関節の動作解析に着目した研究はありますが、方向転換動作においては注目されていませんでした。私たちは、日常の臨床で検査として用いている立位での後方への振り向き動作中の足部の挙動を三次元動作解析により解析しました。特に、足部の外側に存在する踵骨、立方骨、第5中足骨という骨の挙動に注目しました。その結果、CAI症例は振り向き動作時に踵骨の回外が増加することが分かりました。この成果はCAIに対する介入効果を検証する際に参考になります。
この研究は第43回日本足の外科学会学術集会・5th Ankle Instability Group Annual meeting合同会議でベストポスターアワードを受賞しました。

工藤 慎太郎先生

理学療法学科
工藤 慎太郎先生[准教授]

過去の学術論文

「Coordination between respiration and swallowing during non-invasive positive pressure ventilation」非侵襲的人工呼吸管理下の呼吸と嚥下の協調性について

掲載誌:Respirology 2016

日本における死因3位は肺炎であり、うち誤嚥性肺炎が大半を占めている。誤嚥を予防する上で、気道保護機能としての呼吸と嚥下の協調性は重要である。非侵襲的人工呼吸(NPPV)管理下の嚥下機能は、侵襲的人工呼吸管理に比べ嚥下機能は比較的保たれていると考えられているが、明らかにされていない。健常者を対象に、NPPV管理下の呼吸と嚥下の協調性について、嚥下後の呼吸位相のタイミングから検討した。NPPV管理の中でBiPAPモードは、嚥下後の吸息再開率が増加することから睡眠中の唾液誤嚥による肺炎のリスクが高くなることを示唆した。また、吸息のトリガーとなるのが非呼吸性嚥下フロー(SNIF)であることも証明し、今後の呼吸管理に貢献できる内容として論文に掲載された。

堀 竜次先生

理学療法学科
堀 竜次先生[教授]

「Therapeutic Effect of Intra-Articular Injection of Ribbon-Type Decoy Oligonucleotides for Hypoxia Inducible Factor-1 on Joint Contracture in an Immobilized Knee Animal Model」膝関節不動化モデル動物における関節拘縮で活性化されるHIF-1に対するリボン型デコイ核酸医薬の関節内注射の治療効果)

掲載誌:Journal of Gene Medicine 2016

関節拘縮は関節の安静や固定により、筋の萎縮・短縮や滑膜組織の線維化が生じ、可動域が低下してしまう状態です。今回私たちは滑膜組織に着目し検討したところ、関節固定により低酸素状態で誘導される分子HIF-1の活性化が滑膜の線維化を進展させることを明らかにし、さらには人工遺伝子によるHIF-1活性阻害がその進展を抑制することなどを示しました。この結果は関節拘縮に対する新たな分子治療法の開発・展開を期待させることから、遺伝子治療の専門国際誌に掲載されました。

川畑 浩久先生

臨床検査学科
川畑 浩久先生[教授]

青木 元邦先生[教授]

気管支肺胞洗浄液細胞診が有用であったアレルギー性気管支肺アスペルギルス症(allergic bronchopulmonary aspergillosis : ABPA)の1例 Cytology of bronchoalveolar lavage fluid can aid in the diagnosis of allergic bronchopulmonary aspergillosis: a case study

掲載誌:日本臨床細胞学会雑誌 2017

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)は、アスペルギルスというカビが原因でアレルギー症状が引き起こされる病気です。比較的珍しい病気であるため、それと気付かれず治療されていることがあります。診断が遅れると、徐々に気管支や肺の機能が失われていくので、早期に診断し適切な治療を開始することが重要です。今回の論文は、身体を傷つけることなく検査材料が得られる細胞診を用いてABPAが診断できたことを報告したもので、診断に有用な細胞像について詳しく記述しており、専門雑誌に掲載されました。

小林 彩香先生

臨床検査学科
小林 彩香先生[講師]

「Effects of moxibustion on body core temperature responses in rats」

掲載誌:Nano Biomedicine 2014

本研究は、ラットを用いて深部体温に対する灸の効果を生理学的および病理学的な方法を用いて検討しました。40℃(間接灸モデル)および80℃(直接灸モデル)の温熱刺激により体温上昇、心拍数増加などの生体反応が引き起こされました。ほぼ同様の反応が見られたことから、皮膚損傷の少ない40℃の温熱刺激の方が効果的であると考えられました。これらの生体反応を起こすメカニズムとして神経経路、特に青斑核-交感神経幹の関与が示唆されました。また、深部体温の上昇については、40℃刺激と80℃刺激では異なるメカニズムによって起こる可能性が考えられました。ラットが小動物であり、その代謝系が人間のものとは異なっているとしても、このような結果から、鍼灸師の施灸方法について、検討の余地があると考えられます。

小島 賢久先生

鍼灸学科
小島 賢久先生[教授]

「Low-frequency severe-intensity interval training improves cardiorespiratory functions」 健常者に対する週1回の低頻度インターバルトレーニングが呼吸循環機能に及ぼす影響

掲載誌:Medicine & Science in Sports & Exercise 2015

中原 英博先生

鍼灸学科
中原 英博先生[教授]

「The influence of forefoot flexibility on medial tibial stress syndrome」 Medial tibial stress syndromeに前足部柔軟性が及ぼす影響

掲載誌:Journal of Orthopedics surgery 2015. In press

工藤 慎太郎先生

理学療法学科
工藤 慎太郎先生[准教授]

「eラーニングを活用した新人看護師研修プログラムの開発と評価  Development and Evaluation of New nurse Training Program which Utilizes e-Leaning」

掲載誌:教育システム情報学会誌-特集:医療・看護・福祉分野におけるICT利用教育 2014

伊津美 孝子先生

看護学科
伊津美 孝子先生[教授]

「Continuous Infusion of Angiotensin II Modulates Hypertrophic Differentiation and Apoptosis of Chondrocytes in Cartilage Formation of a Fracture Model Mouse」 アンギオテンシンIIの持続投与は骨折修復モデルの仮骨内軟骨組織において軟骨細胞の肥大化とアポトーシスを調節する

掲載誌:Hypertension Research 2015

川畑 浩久先生

鍼灸学科
川畑 浩久先生[教授]

青木 元邦先生
共通教育部門[教授]

「Effect of Angiotensin II Receptor Blocker, Olmesartan, on Turnover of Bone Metabolism in Bedridden Elderly Hypertensive Women with Disuse Syndrome」 降圧剤アンジオテンシンII受容体拮抗薬が高齢の廃用症候群女性の骨代謝に及ぼす影響

掲載誌:Geriatrics & Gerontology International  2015

青木 元邦先生

共通教育部門
青木 元邦先生[教授]

川畑 浩久先生
鍼灸学科[准教授]

「Postural responses to various frequencies of vibration of the triceps surae and forefoot sole during quiet standing」 安静立位時の下腿三頭筋と足底前足部への種々の周波数での振動刺激に対する姿勢応答

掲載誌:Perception 2015

仲本 正美先生

理学療法学科
仲本 正美先生[講師]

過去の学会発表

門脈圧予測式より算定した予測門脈圧と肝切除術中門脈圧の比較(肝静脈到達時間とエラストグラフィーから門脈圧を予測した前向き試験の検討) Study of prospective test predicting portal vein pressure from hepatic vein arrival time and liver tissue elastography

日本超音波医学会第88回学術集会
(アジア超音波医学会(AFSUMB)、アジア造影超音波医学会(ACUCI)同時開催)にて発表

肝癌の治療として外科的肝切除術は最も根治的な治療法です。肝切除を行うにあたり、肝臓を栄養する重要な血管である門脈の圧力は術後合併症の予測に有用であり、手術前に門脈圧を推定することは肝切除術式選択や肝切除後の予測に重要な指標になります。本研究では、超音波造影剤を用いた肝循環動態の指標と肝実質エラストグラフィーを用いた肝線維化の指標から門脈圧推定式を算定し、25例の肝切除症例で比較検討をしました。予測門脈圧と術中門脈圧の相関はr=0.57 p<0.03と有意であり、超音波を用いた本法は低侵襲に門脈圧の推定に有用と考えました。

小島 賢久先生

臨床検査学科
脇 英彦先生[教授]

The effects of the rigid foot orthosis for the 3D foot kinematics(硬度の高い足底挿板の三次元足部挙動に対する効果)

6th Asian federation of foot and ankle surgeons第6回アジア足の外科学会(奈良)
科学研究費若手B採択研究にて発表

足部の土踏まずのない扁平足は、体重をかけたときの足の動きが健常者とは異なることをこれまでの研究で明らかにしてきました。そこで、体重をかけたときの正常人の足部の3次元的な変化を扁平足の人でも再現するための足底挿板を作成することを考えて研究を進めています。足底挿板の効果は形状と材質で決定すると言われていますが、多くの研究は形状に注目しますが、私はその材質に注目して研究を進めています。そこで、足の裏の形に合わせた。撓みのない硬い足底挿板を作成し、足部の3次元的な足の挙動を計測しました。その結果、土踏まずの制御はできているのですが、足の外側の骨の動きは正常人と同一とはなっていませんでした。今回の結果から内側の硬さと外側の硬さを変化させることで、より効果の高い足底挿板が作成できると考えられました。

工藤 慎太郎先生

理学療法学科
工藤 慎太郎先生[准教授]

パーキンソン病患者に対するダンスの有効性について A study on the effectiveness of dance for Parkinson's disease patients

第50回日本作業療法学会
第10回パーキンソン病・運動障害疾患コングレスにて発表

本研究は、大脳基底核に働きかけPD症状にも有効な治療的要素を持つリハビリテーションダンスの作成とその有効性の検証です。ダンス群、体操群、コントロール群の3郡で、3か月半の介入期間と非介入期間を設けて検証しました。その結果、介入開始から1か月で有意な改善をしたのは運動機能のBBS(バランス機能)とパーキンソン病の全般的症状(UPDRS)でした。そして介入開始から3か月半でBBS、認知機能のFAB(前頭葉機能)、MR(運動イメージ)、精神症状のAS(やる気)、SDS(抑うつ)、UPDRSが改善しました。3か月半の介入は運動症状、非運動症状、全般的症状に効果的であることが分かりました。しかし、効果の持続を見ると3か月半かけて改善した機能は1か月の休息によって明らかに有意に低下することが分かりました。今回の結果はパーキンソンダンスの有効性、リハビリ継続の重要性と介入中断の期間が1か月を超えてはいけないことを示す重要な研究です。

橋本 弘子先生

作業療法学科
橋本 弘子先生[教授]

「パーキンソン病患者の上肢反復動作における動作特徴について」

第10回パーキンソン病運動障害疾患コングレンスにて発表

パーキンソン病は中脳の黒質の変性によりドーパミンが減少する高齢者に多い疾患です。日常生活では箸操作、キャップの開閉など繰り返しの多い物の操作が困難となるため、道具操作時の反復動作の特徴を明らかにする目的で調査を行いました。 パーキンソン病患者5名、健常者6名に対して独自に作成した回転課題を実施。回転課題は円筒形の缶の上部に取り付けた回転部分(計測のためポテンショメーターを内蔵)を回転するものです。被験者は円筒形の缶部分を非利き手で固定、利き手で回転部分をできるだけ早く10回転する。回転角度・時間、次の回転までのインターバル、総回転数を記録しました。パーキンソン病では徐々に回転角度が減少したのに対して、健常者では変化が見られませんでした。また回転時間、次の回転までのインターバルでは両群間に差は見られませんでした。
パーキンソン病患者での回転角度の減少から、日常動作においても同様の現象が見られると考えます。

中西 一先生

作業療法学科
中西 一先生[講師]

「Anti-inflammatory effect of moxibustion on adjuvant-induced arthritis」アジュバント関節炎に対する灸刺激の抗炎症効果の免疫学的検討

International Conference of World Federation of Acupuncture-Moxibustion Societies Tokyo/Tsukuba 2016にて発表

この研究は関節リウマチ患者に対する灸治療の効果とその機序を解明するため、関節リウマチの動物モデルの一つであるアジュバント関節炎ラットを用いて、灸刺激による関節炎への抗炎症効果について調べた研究で、国際学会で発表されました。アジュバント関節炎は結核菌の死菌体を含む特殊な溶液をラットの足に投与することにより引き起こすことができます。溶液投与後10日目から自己免疫性の炎症が起き、全身の関節に拡がっていきます。炎症が始まる10日目頃、末梢血ではT細胞が増加し、その後しばらくして好中球が増加し、関節炎を悪化させることが分かっています。今回の研究の結果、灸刺激は溶液投与後10日目にT細胞の増加を抑制することにより、両側の足部の二次炎症期に関節部位に集積する好中球を減少させて、腫脹を抑制する可能性が明らかとなりました。

松熊 英明先生

鍼灸学科
松熊 英明先生[准教授]

「重度認知症の人の意味のある作業とは?」

第50回日本作業療法学会にて発表

近年、本邦における作業療法の世界では、「意味のある作業」を捉えることが重要視されています。しかしながら、自らの希望を言葉にすることが困難な重度認知症の人の「意味のある作業」を明らかにすることは非常に難しいことがあります。そこで、本研究では特養に勤務する作業療法士を対象にアンケートを実施し、重度認知症の人の「意味のある作業」をどう捉えているのかを調査しました。結果、多くの作業療法士が重度認知症の人に対し、認知機能面やADL面の評価にとどまらず、「個人の背景因子」「表情」「今できること」「家族の希望」をアセスメントして「意味のある作業」を見出していました。しかし、「作業」の意味を狭く捉えているOTRは重度認知症の人に対する作業療法は実施できていないことがわかりました。さらに、重度認知症の人の、「安らぎ」「自分らしさ」「笑顔等の感情表出」だけでも、作業療法士は意味のある作業と考え、最期まで人間としての尊厳を重要視していることもわかりました。

松下 太先生

作業療法学科
松下 太先生[教授]

「理学療法診療ガイドラインに関する調査研究」

第50回日本理学療法学術大会にて発表
(大会企画優秀賞(調査研究部門)受賞)

木内 隆裕先生

理学療法学科
木内 隆裕先生[准教授]

「肝移植後のレシピエントの妊娠・出産における心理的体験と医療支援に関する研究」The psychological experiences for pregnancy and delivery in liver transplant recipients, and medical support

13th Congress of the Asian Society of Transplantation
第39回日本外科系連合学会
第32回日本肝移植研究会
第50回日本移植学会 にて発表

吉村 弥須子先生

看護学科
吉村 弥須子先生[教授]

「日本で実施された鍼のランダム化比較試験のレビューおよび質の評価」A review of randomized controlled trials on acupuncture in Japan

第64回(公社)全日本鍼灸学会学術大会
International Scientific Acupuncture and Meridian Symposiumにて発表

増山 祥子先生

鍼灸学科
増山 祥子先生[准教授]

山下 仁先生
鍼灸情報センター[教授]

「Comparison of the foot kinematics during weight bearing between normal foot feet and the flat feet」

25th congress of International Society of Biomechanics(Glasgow)にて発表

工藤 慎太郎先生

理学療法学科
工藤 慎太郎先生[准教授]

「訪問リハビリテーション利用者の居宅における熱中症リスクについて」

第50回日本理学療法学術大会にて発表

三木屋 良輔先生

理学療法学科
三木屋 良輔先生[教授]